就職前・就職後に起きやすい失敗と、その対策
はじめに
障害者雇用での就職は、決して珍しいものではなくなりました。
一方で、
「せっかく就職できたのに、長く続かなかった」
「働き始めてから、こんなはずじゃなかったと感じた」
「企業側も、どう関わればよいか分からず戸惑っている」
といった声は、今も多く聞かれます。
実は、障害者雇用がうまくいかないケースには共通する“つまずきポイント”があります。
この記事では、就労支援の現場でよく見られる失敗例を就職前・就職後に分けて5つご紹介します。
これから就職を考えているご本人・ご家族、そして障害者雇用に取り組む企業の方も、ぜひ参考にしてください。
障害者雇用がうまくいかない理由
最初にお伝えしたいのは、つまずきの原因は「能力不足」や「努力不足」ではないということです。
多くの場合、
- 情報が足りない
- 準備が不十分
- 誰にも相談できない状態で進んでしまった
といった構造的な問題が背景にあります。
では、具体的にどこでつまずきやすいのか。まずは就職前から見ていきます。
就職前によくあるつまずき3つのポイント
① 自分の特性を言語化できていない
- 「何が苦手で、何が得意なのか」
- 「どんな配慮があれば働きやすいのか」
これを自分の言葉で説明できないまま、就職活動を進めてしまうケースは少なくありません。
その結果、
- 面接でうまく伝えられない
- 入社後に「そんな配慮は聞いていない」と言われる
といったミスマッチが起こります。

② 「とにかく就職」をゴールにしてしまう
早く働きたい、家族を安心させたい。その気持ち自体は、とても自然なものです。
ただ、
- 職種の理解が浅い
- 仕事内容を具体的にイメージできていない
- 勤務環境や支援体制を確認していない
まま就職すると、就職後につまずく可能性が一気に高まります。
就職はゴールではなく、スタートです。
③ 一人で就職活動を進めてしまう
ハローワーク、求人サイト、紹介、人材派遣…。情報はたくさんありますが、一人で判断するには限界があります。
- この職場は自分に合っているのか
- この条件は無理をしていないか
第三者の視点が入らないまま進むと、「選択肢を間違えた」ことに後から気づくケースもあります。
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就職後によくあるつまずき2つのポイント
④ 職場で「困っている」と言えなくなる
就職後、最も多いのがこのパターンです。
- 迷惑をかけたくない
- せっかく採用されたから我慢しよう
そう思うほど、不調やストレスを抱え込みやすくなります。
結果として、
- 体調悪化
- 急な欠勤・退職
につながることも少なくありません。
⑤ 相談先・支援が職場に入っていない
就職後、支援が「完全に切れてしまう」ケースもあります。
- 困ったときに誰に相談すればいいか分からない
- 企業側も、どう対応すればいいか分からない
この状態は、本人・企業の双方にとって負担になります。
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支援が入ることで、何が変わるのか?
就職前から支援が入り、就職後もつながりが続くと、
- 自分の特性を整理できる
- 無理のない働き方を一緒に考えられる
- 職場との調整役がいる
といった環境が整います。
結果として、「働き続けられる確率」が大きく変わります。
これは気合や根性の問題ではなく、仕組みの問題です。
つまずきを「防げる失敗」にしないために
障害者雇用でのつまずきは、事前に知っていれば避けられるものがほとんどです。
- 就職前に、理解と準備をする
- 就職後も、支援とのつながりを持つ
この2つがあるだけで、状況は大きく変わります。
もし今、「このまま進んで大丈夫かな?」と少しでも不安があるなら、早めに相談することをおすすめします。




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